
クラフトビール今回の1本はこれ!
ブルワリー つむぎ
「夏の日のセゾン」

一口飲んでまずうれしいのはセゾンらしい飲みやすさです。忙しかった日の夕方はまずゴクゴク、
その切れの良い喉越しで一日の疲れを癒やしたいもの。 ホップと柑橘の苦味が重層的で、
ビールらしい飲み応えをより深く広く演出しています。フルーティーな苦味に加え、
優しい甘みも感じられます。 完熟シークワーサーのものと思われるトロピカルな甘い香りは、
楽しい夜の始まりのようでもあります。
沖縄のビールということで、胡椒味のミミガーと醤油味のソーキを合わせてみました。
ツマミを一口食べてから飲むと、食材の味を邪魔しないのにビールの味もブレない。
セゾンという枠にとらわれない総合的な凄みがあります。
どうしてもアルコール飲料は飲み進めると舌が慣れて味わいが変化するものですが、
最初から最後まで何と合わせてもダレる感じがないビールでした。ちなみにカマボコと合わせてもグッド!
セゾンというのは、ベルギーの農家さんが農作業の昼休みに飲むために自家製造したビールで、
ドライでどこか土っぽさを感じる味わいは、久米島にぴったりだと思いました。
完熟シークワーサー「くがに」の皮と、白ぶどうの香りのホップを使ってスッキリとした味わいにしています。
夏の夕暮れ時にゴクゴクと飲んでいただきたいなと思います。
Brewery Tumugiって?
2023年に誕生した醸造所です。
沖縄県久米島にできた初のクラフトビール醸造所になります。
創業時には中国から輸入した発酵タンクが、書類不十分で1ヶ月以上も
那覇の税関で止められて辛い思いをしたそうです。
久米島には重要無形文化財である久米島紬という絹織物があります。
丁寧に心を込めて織りあげられた久米島紬のように、人と人の縁を紡ぐビールを作りたい。
そんな願いを込めて名付けられました。ビールがつむぐ愉快な縁を目指しています。

久米島は沖縄の離島としては珍しく、水の豊富な島です。固有種のホタルが生息する美しい川も存在します。
そんなきれいな水を仕込み水として使い、きれいなビールを作ります。
水に恵まれた久米島では、果実やハーブなどの栽培も盛んなため
それらの島の恵みを活かしてビールを作っています。
Brewery Tumugiのビールを一言で表現すると「心が軽くなるビール」です。
どのビールも久米島で飲んでる自分を想像するとフンワリ心が軽くなるんです。
まーさくとぅ、ぐすーよーんぬみねーしむんどー。
(美味しいから みんなも飲むといいよ)
■写真 左:ペールエール 右:マンゴーセゾンネクスト
Brewery Tumugiでは定番のビールが他にも3種類あります。
ペールエール、マンゴーセゾン ネクスト、黒糖ポーター。
●『ペールエール』は深いコクとキリッとした苦味が特徴。
ホップとシークワーサーの皮で柑橘の爽やかな香りがします。大人を感じるビールです。
●『マンゴーセゾン ネクスト』は久米島の完熟マンゴーを使った人気のビール。
甘い香りはしますが飲み口はスッキリ!スパイシーで複雑な風味を持つセゾン酵母での醸造です。
●『黒糖ポーター』は久米島産サトウキビの糖蜜を使用した黒ビール。
香ばしく甘い香りながらドライな口あたりが後を引きます。
久米島の恵で丁寧に造ったビールです。地ビールは現地で飲むと格別です。
オリジナルビールの製造依頼もできます。
●Brewery Tumugiのホームページで詳しい情報を
ご覧ください。

Brewery Tumugi 応援団のコメント

Brewery Tumugiの一番の魅力は、なんと言っても造り手の陽子さんです。
フルーツや黒糖など島のさまざまな素材を、おいしく個性豊かなビールに仕立てる感性。
子育てをしながら、お店に、全国の販売会にと飛び回るバイタリティ。
常に新しい味、さらにおいしい味を追求するチャレンジ精神。そして何より、
本人がビールが大好き!(笑)
お店に行くと、いつも笑顔と楽しい話で迎えてくれます。正直、仕事を辞めて
ビール作りを始めると聞いたときは、少し心配しました。
きっと悩んだ時期もあったと思いますが、今では久米島にとってなくてはならない特産品のひとつです。
「ビールがつむぐ愉快な縁」のキャッチコピーのとおり、お店で出会った人同士が友達になったり、
ビールに使われている素材を聞いて「そんなものが久米島にあったんだ!」と知ったり。
いろいろな意味で、久米島の豊かさを感じられるビールやさんです。
久米島赤鶏牧場の山城ご夫妻
久米島赤鶏牧場は、ブランド鶏「久米島赤鶏」を育てる島唯一の養鶏場です。
また養鶏から出る堆肥(たいひ)を使ってマンゴー栽培も行っており、Brewery Tumugiがジャパン・グレート
ビアアワーズ2025で銀賞を受賞したマンゴーセゾンには、当牧場の完熟マンゴーが使われています!
久米島赤鶏牧場●沖縄県島尻郡久米島町具志川588-7
TEL:080-9109-2797 Email:yamashirofarm@gmail.com
久米島赤鶏牧場の詳しい情報はこちらをご覧ください。

「夏の日のセゾン」を美味しく飲むペアリング レシピ!
阿部一将(居酒屋料理研究家)
焼き鳥のふわふわ卵炒め
暑い日の夕方はビールと焼き鳥が大定番!!
お手軽に作れる市販の焼き鳥を使ったレシピを考えてみました。
●材料(1人前)
市販の焼き鳥の缶詰 1缶(約65g)
(醤油タレ味で鶏肉のもの。内臓や骨つきは避ける。)
玉ねぎ 1/4個
ピーマン1個
卵 1個
ごま油 10cc
サラダ油 少々(約大さじ1)
水 50cc
塩胡椒 少々
水溶き片栗粉 少々(約大さじ1)
●作り方
1. 焼き鳥缶の中身全部と水50ccをボールに入れ、よく混ぜる。
2. 別のボールに卵を割り入れ、ごま油と軽く混ぜ合わせる。

3. 玉ねぎを繊維に添って3~4ミリくらいの細切りにする。
ピーマンは半分に割って、へたを取り縦に同じく細切りにする。
4. 熱したフライパンに油を入れ、玉ねぎとピーマンを炒めて塩胡椒をふる。

5. 玉ねぎが透き通ってきたら焼き鳥と水を入れる。沸騰したら水溶き片栗粉で軽くとろみを付ける。
6. 卵を入れ、ゆっくり混ぜ合わせる。
7. 卵が固まってきたら、お皿に盛って完成。お好みで七味を振ろう。
●解説
とろみを付けることと、卵に油を入れることで、ぼそぼそせずに
ふんわりした口当たりの卵炒めになります。

(注意)
市販の焼き鳥やレトルトの物を使う時は濃い味の物を選んでください。
オイスターソースなどを足して味をととのえると美味しくなります。
卵1個だと65g以上の肉を入れると多すぎてバランスが悪くなるので要注意。

*アレルギーのある方は材料に注意してお造りください。また、材料は人数分用意してください。

Brewery Tumugiが目指す未来を聞いてみました。
久米島には素晴らしい泡盛の酒造所が2つあります。(久米島の久米仙、米島酒造)
久米島の酒として、一緒に並べるようになりたいです。
ときどき県外のビアフェスにも出店しておりますので、ぜひ見かけたら飲んでみてくださいね。
醸造長 島袋陽子

Brewery Tumugiのビールが飲みたい!
Beer Bar Tumugi
久米島には醸造所に併設したビアバーがあります。
できたてのクラフトビール5種と、手作りのおつまみを楽しむことが出来ますよ!
タップに繋いであるビールは、入れ替わりますので、来る度に違ったビールをお楽しみいただけます。
地元の方がふらりと一人で来ることが割と多い店なので、観光で来た人も
島の人と仲良くなれる気軽なお店です。
〒901-3124 沖縄県 島尻郡久米島町仲泊1087-6
080-5489-0201
営業日時:火~土曜日の18時~25時