作・千葉麻里絵  絵・目白花子
第022話 │ 2018.6.1 (Fri)

されどオフフレーバー

 

   

 

●教えて麻里絵さん


 

「こんなのだめだよ」

 
写真 左から大西唯克、千葉麻里絵、宇都宮仁。(敬称略)

お店に入ってくるなり専門用語連発で、苦手なタイプの人が来たなぁと思ったのが失礼ながらの第一印象です。

嘘のない化学的な批判は、日本酒に愛がある私にとっては余計にモヤモヤしました。

そんな洗礼を受けてから、お酒の話をするうちに宇都宮先生の人間味あふれる

不器用な日本酒への深い愛情を知りました。

私が想像する以上に先生は日本酒のことを考えて、なおかつ蔵元さんへの愛情に溢れている人だったのです。

先生の愛情表現は化学的で、お説教のようにしか聞こえませんが言われている蔵元さんは、先生の言葉を

なんだか嬉しそうに聞いています。(笑)

時間を掛けて丁寧に厳しく説明してくれる先生は、とっても優しい人だと感じます。

 

良い酒ってなんだろう? 先生とよく話をしています。

単独で考える日本酒の世界も、今まで先生をはじめとした先代の方々から受け継いできた背景

技術のトータルで大切です。でも日本酒の評価は昔から加点法ではなく減点法です。

この香りはあってはダメを追求するあまり、酒単独での美味しさを求め過ぎているのではないでしょうか?

 

お料理が加わるときの日本酒の可能性は?

料理人はお酒を、料理を引き立たせる脇役としてみる傾向が多いのが現状です。しかし日本酒は、寄り添う脇役の他に

高めあったり、別の味わいに変化させたり、味のかけ算ができる可能性を秘めていることを知ってもらいたい。

先生に出会い、化学的なことをもっと追求することから生まれた可能性と魅力。まだまだ頑張れると心から思いました。

お店では宇都宮先生に、退屈な思いをさせたくないと思っています。出会いに感謝!!

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