さて次回は7月中旬更新です。
いよいよクライマックス!「遥かなる想い」その1 お楽しみに!
●教えて麻里絵さん
「喜び久しく酔える酒」
喜久醉の青島さんと出会ったあと、蔵見学に行く機会を山中酒の店の井上さんにいただきました。
当時、まだ日本酒を勉強したての私にとって青島さんの話はとても新鮮で記憶に残っています。
日本酒の学びにおいて技術力や化学的なことだけに走って、初心を忘れかけていた私は
このタイミングで青島さんの話を聞けたことに今でも感謝をしています。
青島さんの「その土地でしかできないこと」、「手造り」、「米作り」の3つに重きを置き
人の手の入るところに魂を込め、先達の教えと経験を守り続けながら酒造りをする姿に感銘を受けました。
様々な酒造りが可能になってきた今だからこそ、「自分の役割を守る、変えずに続けていく」と言い切る姿勢には
敬意と憧れしかありません。青島さんに学んだ続けていくことの大切さを胸に日本酒を伝えていきたいと思っています。
私は自分の中の想いや、やっていることがブレてしまう時、喜久醉を飲んで真っ直ぐな気持ちになることができます。
「喜久醉 吟醸」
醸造元/青島酒造株式会社(静岡県)
上品でほのかな香りがあり、スルスルと優しく飲みやすい
切れのいいお酒です。あらゆる料理との相性も良く、
冷や(常温)くらいまで温度帯が上がったときのポテンシャルは半端ないです。
●麻里絵さんのワンポイント
日本酒は繊細なので味わいが変わりやすいとは言いますが、不思議なことに
喜久醉はいつ飲んでもホッと安心する美味しさが変わりません。
余談ですが私も、家に常備しているお酒です。控えめな香りと口に含んだ時の
お米から放たれるゆるゆるとした甘味に、私は日本人のアイデンティティを感じます。
「会津娘 純米吟醸 羽黒西64」
醸造元/高橋庄作酒造(福島県)
自社田の地番、羽黒西64のお米のみで醸造した限定酒です。
豊かな香りがあり、果物のような旨味を一瞬強く感じますが
スッキリとした余韻だけを口の中に残すお酒です。様々な料理と
相性が良く、飲めば飲むほどその良さに気づかされます。
●麻里絵さんのワンポイント
パッと口に含んだ瞬間の瑞々しさと刹那感、そのあとはみなさんにお任せしますというような
良い意味のほっとかされる安心感のある味わいが楽しめます。
会津娘の髙橋亘(わたる)さんのお酒造りは「お米を考える」ことから始まるそうです。
そのため、お酒には必ずお米のビンテージと醸造年度が書かれ、お米の違いとそのお米が
作られた時の流れで味わいの違いを表現することを大切に酒造りがされています。