いとうあさこ
第03話 │ 2017.10.20 (金)

いとうあさこと日本酒の話 後編

期間限定 「日本酒に恋して」特別インタビュー 後編

「いとうあさこと日本酒の話」

 いとうあさこ×千葉麻里絵

 

お笑い芸人の、いとうあさこさんと「日本酒に恋して」の作者・千葉麻里絵さんとの日本酒トーク。

日本酒を飲むきっかけなど2人のトークが盛り上がったところで、こんどは好みや肴の話が始まります。

日本酒の最大の魅力は料理に合うこと。実際にお酒を飲んで、トークも弾んできました。

  

ルールがあるみたいに言うじゃないですか

今は自由だと思うんです

  

千葉麻里絵さん(以下、千葉):日本酒の好みってありますか?

  

いとうあさこさん(以下、いとう):大吟醸とかだとパンチが無いんですよ、もうちょっと濃くて切れがいいみたいな

純米のロックがいいんです。でも正直これが純米とか分かんないですよ。だけど純という文字が私を興奮させるんです。

で「純米酒お願いします。吟醸じゃなくていいですから 氷入れて。」って注文します。

あと私、氷の絵づらが好きなのかもしれない。カランカランっていう音も。はい! 美味そう。

氷溶けて薄まるじゃんとか言われるけど、薄まる 前に飲むわ!って言いたい。

 

千葉:実際、蔵に行くと蔵人さんもロックで飲んでたり、ソーダ割りとかするし。

お燗で飲む時には加水って言ってバリバリに水を入れることもあるから。

  

いとう:私もロケで蔵元さんによく行くんで分かります。提案はするけどお好みでって、言ってましたよ。

その自由さって居心地の良さに通じるから。

  

千葉:うちはロックにしたり、ミントやハーブ系を入れたり、山椒入れたりペッパー入れたりも結構やります。

3~4年前までは、よく批判されました。お客さんが「美味しい」って言ってくれればいいので、蔵元さんにも話してるんでOKです。

  

いとう:だいたいそういうのって知らない人が言うんですよ。美味しけりゃいいじゃんって 思いますよ。

食でも何でもルールがあるみたいに言うじゃないですか、分かるんですけどそれはあなたのベスト。ただ私、違うんですって言いたい。

 

千葉:日本酒の業界ってそういうのが結構あって、それも日本酒が広まらなかった原因じゃないかと実際、自分は思ってます。

  

いとう:でも今凄いんじゃないですか。日本酒のお店も増えてるし。

  

千葉:でも世界に広めるにはもっと自由でカジュアルにしていかないと。発想の転換を しないといけないと思います。

まえはちょっと怖くて先輩や業界の人に言えなかったんです けど、今はちゃんと勉強して根拠もあって提案してるので、

吹っ切れちゃってペッパーとか シナモンとか入れちゃうんです。(笑)

  

いとう:今は本当に自由だと思うんですよ。好きならいいし、美味しけりゃいいし。

 

大人の色気満点 「どうだい!」って、ストリップのほぼ脱いだ感じ

 

千葉:では色々とお話をうかがったので、いとうさんがきっと好きだろうと思うお酒をお出ししますね。まずは風の森です。

  

いとう:雄町・・これいい素敵なお米なんですよね。奈良・・・超硬水使ってんだ・・純米しぼり華?

  

千葉:しぼり華は一番搾りみたいなフレッシュな部分ってことです。硬水はミネラルが多い 水なんでお酒として発酵させるとガスが

めっちゃ出るんです。ちょっと微炭酸っぽくなるんです。

 

いとう:あ~っ細かい泡。美しい! うわ~いい香りだな~素敵。あと、このグラスいいな。

  

千葉:これ木村硝子ってグラスなんです。しかもスタッキングって重ねられるんです。 こんな薄いのに。

温かいお茶もぜんぜん大丈夫ですよ。良くないですか?

  

いとう:怖いけど凄い。へ~っ、いい器! これいいな。

うん。キレイな水を感じるお酒。口に入れた瞬間だけ香りと共に甘く感じるけど、すぐに その表情を“キリリ”方向に変えてくる。

  

千葉:では、次のお酒は仙禽です。新ジャンルのお酒で自分がプロデュースしました。

バーボンのオーク樽に入れて熟成したお酒です。栃木なんですけど、もともとソムリエやってた 若い方が造ったお酒です。

日本酒をあまり飲まない、ワインなんかを飲む人向けなんです。

  

いとう:そっち系のお酒か~、ラベルも面白いアメジスト。色がちょっとついて黄みがかってる。 うわ、不思議これは不思議!

香りも面白い。ちょっと甘ーい感じ。この後、口に入ってくるお酒が 日本酒とは思えない。

  

千葉:これはカカオニブをちょっと食べて口がシュッとなってから飲むとチョコっぽい苦みに なっていいんですよ。

 

千葉:次はすっごい香りのお酒です。花巴 水酛×水酛。

  

いとう:どっち系の香りですか? ちょっと嗅がしてもらっていいですか?

  

千葉:エロチックな香りです。私、初めてこれ嗅いだとき興奮して帰れなかったんですよ。

手で少し温めて嗅いでください。わかると思います。

  

いとう:うわ~気持ちいい、ちょっとキテル。エロ~。なんだろ淫美なんですよ香ってくる感じが。 わかる~。セクシーと言うか、

大人の色気満点で滑らかに絡んでくるくせに、口に入った途端に 甘めの可愛らしさを出してくる。ズルい。(5分程経過)

あ~ちょっと変わってきた。ずっと嗅いでると最後にツーンと刺す感じ。これは凄い香りだな。 だんだん、まろやかになってきた。

最初の−5℃のゆったり感もよかったけど、今はオラオラ系で 「どうだい!」って、ストリップのほぼ脱いだ感じ。

 

千葉:じぁ次いきますね。次はスパークリングで天蛙、秋田は新政のお酒です。 にごりになるんですけど。

  

いとう:うん、優しい。これはちょっと米感のある香り。甘酸っぱく、なんとも口当たりが いい。

脂の、のった白身魚やスモークサーモンなんか当てたい。

  

千葉:これに粉山椒をひとつまみ入れると、またいいんです。

  

いとう:あ~っこういう事ね。はいはい爽やかさを足す感じ。うわ~いい、微発泡だから 香りがすげ~。相当いいです。

へ~っ嬉しい。わかります。山椒いい、軽いスパイシーさで 凄くいい。急に肉味噌とか強いものが合う感じ。濃いものをぶつけたい。

  

千葉:ご満足いただけましたでしょうか?

  

いとう:面白かった。素敵なお店&素敵な千葉さんで最高でした。楽しかったです。

 
撮影/岡利恵子 ヘア・メイク/有吉奈津子 スタイリスト/篠塚麻里 協力/マセキ芸能社

●「いとうあさこと日本酒の話」後編 完

連載中の「日本酒に恋して」には、日本酒の話がいっぱい! こちらもぜひご覧ください。

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