いとうあさこ
第01話 │ 2017.10.5 (木)

いとうあさこと日本酒の話 前編

期間限定 「日本酒に恋して」特別インタビュー 前編

「いとうあさこと日本酒の話」

 いとうあさこ×千葉麻里絵

 

日本酒大好きと公言しているお笑い芸人の、いとうあさこさんを向かえて「日本酒に恋して」の

作者・千葉麻里絵さんがカジュアルに楽しむ日本酒の魅力と面白さを語り合います。

 

日本酒をロックで飲んでもいいじゃないですか

 

千葉麻里絵さん(以下、千葉):はじめまして、店長の千葉です。よろしくお願いします。

 

いとうあさこさん(以下、いとう):素敵なお店にご招待いただきまして、ありがとうございます。 色合いが落ち着く。

 

千葉:自分で設計して、最後はデザイナーと喧嘩しながら作ったんです。扉をミドリや青にする って言ったら

「茶色にしろ」って言われて。

 

いとう:なんで? 茶色じゃつまんない。差し色が無くなっちゃう。すっごくいいですよ。

 

千葉:ありがとうございます。すっごい嬉しい! いろんなお店に行かれるんですか?

 

いとう:お店に行きますね。あんまり家飲みはしないです。お酒が美味しい条件に誰と飲むかが 大きくなってきて。

一人だと、飲みますけど缶ビール1本で心が折れるときもあるし。(笑) 日本酒は、ロックで2杯くらい。

本当に日本酒ファンの方々からは非難をあびるのですが ロックで!「杜氏さんの気持ち考えなよ!」とか言われるんです。

 

千葉:えっ!? 全然いいじゃないですか。うちはロックやりますよ! 私がもともとお店やろうと 思ったきっかけが、

日本酒が好きで飲みに行くと「こういう飲み方じゃなきゃダメだ」みたいな 圧があって。「冷たいやつ?ハンッ!」みたいに

鼻で笑われたり。もっとカジュアルに飲みた かったんです。それで女性一人でも入れるような気軽な店で、ちゃんとした

お料理を出して、 入って来るとき日本酒の店に見えないのを目指したんです。

一升瓶がドーンと有るとかっこいいんですけど、うちは四合瓶なんです。

 

いとう:なんか以前に聞いたんですが、日本酒のお店に行くとお酒の減り具合を見て人気だと思っ て頼む人がいるらしいんですけど、

それは違う、開けたてが美味いんだって言う人がいて。それを 聞いてから開けたてって凄いんだなって思って。

四合瓶なら開けたて率が高いですよね。 すぐ飲み切っちゃうから。

 

千葉:開けたてフレッシュって、その瞬間の美味しさがあるんです。でも開けて1~2週間たって 熟成したお酒もいいんですよ。

それが温かくして美味しいお酒なんです。ロックにしたり冷たくして 飲むには開けたてが美味しいです。

このお店には−5℃の部屋っていうのが有るんです。酒蔵さんには 有るけど、飲食店には珍しい部屋を作ったんです。

だからお酒はいつもコンディションが良いんです。

 

いとう:うわー素敵。夢の部屋、最高じゃない! うち頂き物でお酒いっぱいあるんですけど、 どんどん劣化しちゃうんで…。

 

千葉:普通だと熟成が進むんで、2年もたつと色が茶色くなるじゃないですか。−5℃だと ゆっくり綺麗に熟成が進むんで

透明なんです。3年たっても開けた瞬間、ガスがプシュって 音がします。いとうさんは熟成のイメージってどうですか?

 

いとう:熟成? あんまり考えたこと無かったです。知識が無かったから、黄色くなっちゃう くらいの感覚です。

 

千葉:いい熟成のお酒は艶っぽくて、ちょっと衝撃的なので日本酒好きならぜひ体験して 欲しいですねー。

 

酒のツマミが好きな子供でした…

 

千葉:普段から日本酒なんですか?

 

いとう:もう、ほぼビールか日本酒で。まあ、大久保さん(オアシズ)※ と飲むことが 多いんですけど、

意外かもしれませんがー。大久保さんとイタリアン系に行く時はワインを ボトルで頼んじゃうんですけど。(笑)

全体的には醸造酒が、私は好きなんです。結局、 和食屋が多いんで日本酒になりますよね。

 
※ 大久保佳代子 お笑いコンビ「オアシズ」の メガネを掛けてないほうと言えばお分かりの人も 多いはず。

いとう:うちは母が夕方になると湯のみを持ってきて、そこに氷を2個入れて日本酒をそそいで 指でカラカラカラッと

まぜて飲んでたんです。それを見て、あんな大人にはなりたくないって 思って育って同じことしてるんです。

DNAだと思います。日本酒の世界に足を踏み入れたのも、 親が作った道のりにまんまとひっかかった。

 

千葉:うちのおじいちゃんも酒飲みで一晩で3升飲むんです。子供の時、それを見て

こんな 大人にはならないぞって思ってました。

 

いとう:思いますよね! 意味が分かんないですよね。3升いくっていうのは本物ですよ。

 

千葉:でも気がつくと小学生くらいからスルメイカとか食べてて。

 

いとう:今思うと子供の時から始まっていて。今でも忘れられないのは、頂き物で 「このわた」が家の冷蔵庫にあったんですよ。

イカの塩辛が好きだったので、親の目を盗んで 箸で1本引っ張ったら瓶の三分の二が無くなったんです。「このわた」って

なんか長いじゃない ですか。だけども衝動が抑えきれず、それをトゥルルルルッて食べて、死ぬほど怒られました。

あの時「このわた」がナマコのワタだってことと、とても美味しいということを知りました。 小学校何年生だったか・・・。

酒のツマミばっかり好きでしたね。なっちゃうんですよね、 DNAって罪深い。

  

カレーライスに合う日本酒だってあるんです

 

千葉:お店の名前は「GEM by moto」と言って日本酒は宝物という意味合いでつけたんです。

 

いとう:日本酒は宝ですよね。本当にずっと言ってるんですけど、こんなに全ての料理を満たすお酒は 世界探してもないもの。

でも、カレーライスだけは合わないと思ってますけど。カレーライスがそもそも 酒に合わないから、日本酒にもちょっと。

カレー風味やカレー味ならいいんですけど。

 

千葉:カレーライスに合う日本酒あるんですよ。ラッシーみたいな。ヨーグルトみたいな酸味が あって、ちょっとガス感もある。

あんまり一般的には広まってはいないんですけど。

 

いとう:カレーライスを満たしたら私の中では全部だと思います。カレーって強いから。

 

千葉:今日、有るのでよかったら飲んでください。

 

千葉:カレーに合うやつは、これですこれです。スプラッシュ! これは奈良の花巴。

 

いとう:開栓注意!そんなバカな・・・。最近、若い杜氏さんが増えたのかオシャレなこういう ラベルが多いですよね。

どのぐらいスプラッシュ? この白いのは混ぜたほうがいいの?

 

千葉:振ると爆発するから。(開栓)

 

いとう:ああ~っ、きたきたきた。ダメだ!もうダメだって閉じて!(閉栓)あっよかった、 戻ってった。そうか、

こうやって混ざっていくのか。(開栓)あ~もうダメだ。間に合わない 閉じて!閉じて!(閉栓)は~。

一生飲めないんじゃないかって気がしてきた。いつか静かに なるのかな?(開栓)あっ、またきてるな。(閉栓)

じらす~っ、花巴。全然飲めない。 飲める日がくるのかな? 大丈夫だよ怖くないよ。うわっ、これ見ながらずっと酒飲める。

「だいじょぶ、だいじょぶ」って。こんなお酒あるんだ。下にあった白がほとんど上にいった じゃないですか。

 

千葉:これ酸味凄いんですよ。甘味もちょっとあって。ガスってる。すぐ飲みたい時は冷凍 ぐらい冷やしてガッっと開けて

ちょっと減らすみたいな。あっ、いけそうです。

 

いとう:あっ、麹の香りっていうか日本酒を造ってる途中の工程で、かき混ぜにロケで 行った時の匂い。米の匂いっていうか、

うわ~これは気泡も凄いな。この香りがいいな~。

 

千葉:カレーにも合うんですけど、ミントとかディルとかハーブを入れると香りと カレーの香辛料がつながってよりいいんです。

 

いとう:あっ、ディルいいなー。ディルの香り好きです。ミントは私苦手なんですよ。 でもディル入れたらサーモンとか、

そっち系の魚とも合うんじゃないですか? (ディル投入)あっ、最初は漂うようなやわらかい香りが出やがったのに、今はわりと

「どう? ねぇ、どう?」ってガツガツ出てきた。でもまろやかな感じ。これだったら 肉厚のサーモンを塩胡椒とバターで皮まで

カリカリに焼いてぶつけたい。ちょっと 濃いめの味がいいかも。だからカレーにも合うのか?

 

後編へつづく・・・・・・

 
撮影/岡利恵子 ヘア・メイク/有吉奈津子 スタイリスト/篠塚麻里 協力/マセキ芸能社

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